へべすは、4月下旬に花が咲き赤ん坊たちが生まれましたが、へべすの樹は5月~6月にかけて自分の意志で実を落とします。
この現象は生理落下と呼ばれ、2回ほど落下期があります。
現在へべすの樹は、ちょうど2回目の生理落下が終わったぐらいです。
この時期におおよその生産量(豊作か不作か)が判明するため、いつもドキドキです。
今年のへべすはというと、、残念ながら3つ畑があるうちの2つが超不作な感じがします。
感じというあいまいな表現になるのは、今の時期は新しく芽吹いた新緑の葉がたくさん出現しているので実が見えにくいから。
なのでいま不作だなぁと思っていても、実が太りだし収穫時期になると意外と普通だったりすることがよくあります。
しかしながらそんな希望的観測を持ちつつ眺めてみても、今年はちょっと厳しそうです。
農家は、収穫量=売上ですから。
とくにへべす以外の収入が無い私には、かなりのピンチです。
そんな夜は、北朝鮮のう〇こ風船に追いかけられる夢を見てしまいそうなぐらいメンタルにきます。
和歌山県の梅も不作だと聞きました。
へべすも暖冬の影響を受けたのかもしれないです。
暖冬によるカメムシの越冬で、稲やみかん梨も食害が出てくるだろうと厳しい話も聞こえてきます。
また、新型コロナウイルスに代表されるように、人間社会も植物の社会でもウイルス性の病気が増えてきたというか強力になってきました。
へべすのウイルス性の病気と言えば、コレ。
カイヨウ病。
葉に赤と黄色の斑点模様が出現し、枝、実にどんどん感染を広げていきます。
私が就農した10年前よりも確実に感染力が増し増しです。
感染経路は雨や風によって葉同士が擦れることによって、健康な葉にも感染します。
今年の春先はかなりの長雨だったので、どこのへべす園地もカイヨウ病が蔓延しています。
カイヨウ病には特効薬が無いため、カイヨウ病対策はひたすら感染した葉を鋏で切り落とすのみです。
感染した枝や葉を取り除くということは、本来そこになるであろう実を犠牲にするので収穫量が減ってメンタルにきますが、ここは我慢です。
4~5年前に義父より管理を任されたへべす園地はカイヨウ病の巣窟と化しておりましたが、冬の剪定時期から週1ペースでコツコツと剪定ばさみ片手に葉を落とすことで、今ではカイヨウ病の蔓延を防げております。
それでも油断するとあっという間に広がるので、要注意ですが。
しかし、剪定鋏といえど50になると色んなものが重く感じる今日この頃。
何か良いものはないかと探していたら、こんなの見つけました。
ブドウ摘粒鋏。
ぶどう摘粒鋏とは、ぶどうの実を適正な数量に間引くときに使う鋏。
細かな作業に適している鋏なんです。
早速購入して、カイヨウ葉を取り除く作業に使ってみました。
軽い!
しかもこの鋏は、親指を離しても人差し指と中指が鋏をしっかり支えているため、鋏を持ちながら自由にものを持つことが可能なのでへべすの収穫にも使えるかもしれません。
良い買い物をしました。
ただ、太めの枝を落とすのは刃が負けて厳しいかもです。
さて。
リアボックスを付けてたくさんの荷物を運べて超便利になったバイクに農作業道具をのせて、今日もコツコツ葉を落とします。
小さいバイクだと、山一つ隔てた場所にある別々のへべす畑を行き来するのも怖くない。
ある意味最強のバイクだ。
へべす青果の予約販売状況です。不作ということもあって少し早いですが、A期間の予約受付は終了となりました。
B期間、C期間は、絶賛予約受付中です。
園主のおススメ期間は、B期間ですので!
果皮が薄くなって果汁たっぷりで香り良しです。