0円食堂ならぬ0円労働(杉の防風林の伐採)に明け暮れていたら、気つけば季節はいつの間にか春へ。
農業はとにもかくにも生産性の無い重労働がやたらと多い。
草刈り作業はその代表選手だが、温暖化で確実に作業日が前倒しになってきそうで気が重い。
頑張れば頑張るほど貧乏になる仕事って、いったい何なのだろうか。
そうか。
そもそも草刈りとか剪定とかは、生産性(リターン)が無いのだから仕事じゃないのか。
頑張ってはいけないものなのかもしれない。
じゃあ、どうすっぺ。
話はかわって、疑問がひとつ。
義父はよく「何々していいよ」と言うのが口癖だ。
この間もハウス横のやぶになっている土地に大きなビワの木があって、「半分ぐらいビワの木を切っていいよ」と言われた。
通常、「何々していいよ」と声をかける時は、「冷蔵庫にあるケーキを食べていいよ」とか、相手に何かしら利がある場合に使う言葉だ。
それなのに危険な重労働を軽々しくお願いしているのにかかわらず、「木を切っていいよ」とは、何だろうか。
宮崎の方言なのか。
不思議だ。
とりあえずビワの木は、長谷川君が手伝いに来てくれた時に一緒に切ってその場に放置したが、後日土地の持ち主から切ったビワの木の撤去をお願いされた。
?
義父の土地ではなかったのか。
これまた不思議だ。
さて。
前置きが長くなった。
初春のお仕事はというと、これ。
苗木の植え付け作業が始まった。
今年は新たにへべすの苗木を50本。
苗木を植える畑は凸凹だったため、櫻さんに重機で整地してもらって、植え付け場所はだいたいのあたりを付けて土をほぐしてもらった。
しかし植え付けたい場所とほぐした場所が微妙にづれたりしていて、硬い土との格闘があり丸1日かけて植え付けを終了した。
一人農業のつらさを実感。
そして、今日はハウスに山椒の苗木を37本植え付けた。
へべすも山椒も収穫できるまであと最低5年は待たないといけない。
苗代、畑の整備代、日々の栽培経費、すべてが5年後から収穫物で回収することになるわけでる。
今年50歳になるので、55歳でようやく回収できる。
サラリーマンなら定年である。
収穫開始してもリターンは少なく、自然災害にあって全滅する恐れもあるのにかかわらず、すべてが先行投資。
とりわけ1年に1回しか収穫するチャンスがない果樹農家という仕事は、実にスリル満点だ。
M気質じゃないと無理な気がする。
以前、ブロイラー(食肉用の鶏の生産農家)の方と話をすることがあったが、うちらは年に4回ほど収穫(食肉加工)のチャンスが来るので、災害(病気など)で1回だめになっても大丈夫だと話していた。
不幸話しに花が咲いてきたので、もうひとつ。
1月、2月の加工品の売上もコロナ禍時代に逆戻りで、超がつくほどの低空飛行。
だから0円労働がはかどったわけであるが。
このまま回復せずに行くと、来月には早くも新年に掲げた目標が泡となり弾けるだろう。
まぁ貧乏は慣れてるから、苦しくはないんですけど。
いやいや。
長女が今年から中学へ進学して色々お金もかかってくるから、私も頑張らなくては。
こんな切ないときは甘いものでも食べたりして、ガラスのハートを癒そうと思います。
宮崎名物、チーズまんじゅう。
きんかんでドレッシングを作ったり
段ボール用にスタンプ
ミルマスカラスのTシャツ作ったり。。