※写真はもうすぐ収穫が始まる「海育ちの紅甘夏」
畑では鳥がさえずり、バッタや蛙がヒョコヒョコ顔を出し、マダニが私を狙っている。
暖かな春の日差しを浴びてフィンガーライムもいい感じ。
新緑がとても気持ちの良い季節だ。
半面、農産加工品製造・販売業はというと、、
卸関連の発注はFAXを使用していて午前中の畑仕事を終え自宅に戻ると、だいたいFAX受信のランプが点灯しているのだが、最近は故障しているんじゃないかと思うぐらい明かりが消えている。
商品発送スケジュールを書き込んでいるカレンダーも真っ白。
一昨日の発送で予定がゼロとなった。
お先真っ暗とはこのことか。
私の商品は、地元の道の駅の他、大型商業施設などに展開しているお店や空港、ホテル、など観光業界が主な取引先である。
まさに、今回のコロナ騒動で甚大な被害を受けている業界でもある。
それとは対照的にスーパーやドラッグストアはどこも大盛況。
じゃあ、うちの商品も価格を下げてスーパーに出せばいいじゃないと思うが、そう簡単な話ではない。
スーパーで販売されている商品(調味料)は、億単位の生産ラインで一日数万個を製造して価格をギリギリまで抑えている。
原材料は中国産で美味しさは添加物で工夫する。
薄利多売の生産方式は、とてもじゃないが真似は出来ない。
したくない。
しかし何だ。
コロナで死ぬのと極貧で飢え死にするのとどちらが辛いのだろうか。
農業を始めてからというもの稼ぎは超がつくほどの低空飛行なわけで、車は軽トラ、ブランドものに興味があるわけでもない。
しかしながら貧乏で見栄を張ることも無く平穏に過ごせている私でさえ、極貧すぎて好きなお酒や料理を食べられず死んでいくのは耐えられない。
出来損ないの頭をフルに使って考えよう。
今できることをやりつつ、考えよう。
腰痛が悪化してしばらく休んでいたが、ランニングをしながら考えよう。
今を生きる術を。
そして、コロナの脅威から解放されたときにいつでも飛び出せるよう準備をしておこう。
やりたいことは沢山あるので、まだ死ねない。