たまには農家らしい情報を載せてみようと思って、桜の開花について調べてみました。
へべすではなく、なぜ桜?
理由はですね。
宮崎の桜は、今ようやく5分~8分咲ぐらい。
東京から遅れること15日。
今年の東京の桜の満開日は3月22日だったのに、宮崎は4月6日予定なんですよ。
ちょっと不思議だと思いません?
桜の開花は南から咲き初めて、どんどん北上していくはずなのに。
その理由は、「休眠打破」という植物のメカニズムが関係しています。
桜の花芽は前年の夏に生まれ、秋頃深い眠りにつきます(休眠)。
そして真冬の寒さで目覚め(打破)、早春に蕾がふくらんでいきます。
花芽が深い眠りから目覚める為には、秋~冬の低温に一定期間(8℃以下で750時間、5℃以下なら580時間)さらされないと目覚めが悪くなるんです。
関東地方の桜の満開が早まった理由は、冬はしっかり低温でよく眠れて春は例年よりも温暖な気候に恵まれたから蕾の成長が早まったのです。
それに比べ宮崎はというと、暖冬&暖春。
年中温暖化にさらされたおかげで、桜はしっかりした睡眠がとれず朝寝坊。
休眠から覚めてからは、宮崎の温暖な気候の後押しもあってほぼほぼ例年並みの開花日となったわけですが。
落葉果樹(リンゴ、桃、さくらんぼ、ぶどう)は勿論のこと、常緑樹のへべすやみかんも然り。
程度の差(打破に必要な温度と時間)はあれ、冬の寒さは必要なんです。
このまま温暖化が進むと、桜前線が北上ではなく南下したり食卓に並ぶ料理まで変わってしまうかも。
でもみかんは北海道産とかになって、私はへべすの苗木を背負って熊本の県境(日本の秘境と呼ばれる高千穂や椎葉)に移住すれば供給可能か。
それでも、国産のトロピカルフルーツが当たり前にスーパーに並んでるかもしれないですね。